「草木図説」(そうもくずせつ)飯沼慾斎(1783-1865)全40巻
伊勢亀山の出身。美濃大垣の医家飯沼長顕の養子となり、本草学と蘭学に長じ、江戸末期の近代的植物学を発展させた。
「草木図説」全40巻は安政3~文久2(1856-1861)にかけて前編の草部20巻が刊行されたのみで、1977年になって木部10巻が刊行。残りの10巻は未刊のままである。カナ書きではあるが、ラテン名やオランダ名も示されている。展示のものは「草木図説・前編、巻三」(1856平林荘蔵版のもの)。数箇所に手書きによる彩色が施されている。