前編2巻は寛政11年(1799)、後編2巻は享和元年(1809)に完成した。日本古方派を代表するような腹診書として流布し、中国にも伝わって高く評価されている。腹診は中国で重視されず、日本独特の内蔵診断の方法として発展した。
具体的な図解ばかりでなく、患者の体格、表情に至るまでの迫真の挿絵で、日本漢方の実践重視の姿勢をよく表している。展示品は原本三冊で一冊欠けている。