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大学からのお知らせ【プレス・メディア】

さいたま赤十字病院と本学の臨床薬学部門による論文が雑誌「Biomedical Reports」に掲載されました。

令和6年11月21 日、さいたま赤十字病院と本学の臨床薬学部門の共同研究による「末梢静脈カテーテルを介してアミノ酸含有総合電解質輸液を受けた患者におけるバチルス・セレウス血流感染症のリスクに対する注入時間の影響に関する論文」が雑誌「Biomedical Reports」に掲載されました。

https://www.spandidos-publications.com/10.3892/br.2024.1895

さいたま赤十字病院と日本薬科大学の共同研究により、アミノ酸を含む輸液「BFLUID」の投与時間が院内感染リスクに与える影響について新たな知見が得られました。本研究では、患者データを分析し、6時間以内の投与ではBacillus cereus感染が認められなかった一方、8時間を超える投与では感染リスクが約7倍に増加することが明らかになりました。この結果は、「6時間以内に投与を完了する」という従来の使用ガイドラインに科学的根拠を与えるものであり、院内感染防止に向けた重要な指針となります。さらに、輸液の使用時間と感染リスクの関係を定量的に示した点で、本研究は臨床現場の安全性向上に貢献する画期的な成果といえます。

 

さいたま赤十字病院は、本学学生の実務実習を長年にわたり受け入れてくださり、病院薬剤師の皆様は大学の実務教育にも積極的に協力してくださっています。このような緊密な連携の中で実施された共同研究は、臨床薬学の発展に寄与するだけでなく、薬剤師の教育や地域医療の質向上にもつながる重要な取り組みです。

 

本学と赤十字病院の提携は、学術と実務を結びつける架け橋として、今後も患者様の安全を第一に考えた研究や教育を進め、社会に貢献してまいります。