上尾中央医科グループ(AMG) 彩の国東大宮メディカルセンターと本学の臨床薬学部門による論文が国際雑誌「In Vivo」に掲載されました
令和7年1月1日、彩の国東大宮メディカルセンターと本学の臨床薬学部門の共同研究による学術論文「Anamorelin and Conduction Defects: A Literature Review and Analysis of the Japanese Pharmacovigilance Database」が国際雑誌「In Vivo」に掲載されました。
本研究では、2021年に日本でがん悪液質治療薬として承認されたアナモレリンが引き起こす可能性のある伝導障害(QT延長、房室ブロックなど)のリスクと発症時間を明らかにしました。
この研究では、文献レビューと日本の副作用報告データベース(JADER)の分析を通じて、アナモレリンが投与開始後2~3週間以内に伝導障害を引き起こす可能性があることが示唆されました。また、ほとんどの症例の転帰は良好でしたが、QT延長などにより致死性不整脈に繋がる可能性があるため、注意深い観察が推奨されることが示されました。
本研究は、アナモレリン使用時にQT延長などの伝導障害の副作用を早期発見し、適正使用につなげることができる貴重な成果といえます。
本学と彩の国東大宮メディカルセンターの提携は、学術と実務を結びつける架け橋として、今後も患者様の安全を第一に考えた研究や教育を進め、社会に貢献してまいります。